重城病院
 

アートの持つ力で病院がもつネガティブなイメージをポジティブなものに変えたい

1986年に開院し、今年で38年になる重城病院。地域医療をメインに診療を行って、2017年より整形外科をメインにすえて特色のある病院作りを行っていくことになりました。
病院外観設計段階からアートを取り入れ、さらに院内各所に新進気鋭の若手アーティストの方々に壁画を描いていただきました。「アートの持つ力で病院がもつネガティブなイメージをポジティブなものに変えたい」を合言葉に取り組みました。

建物の老朽化が進んできたため、足かけ5年の構想を経て2022年5月1日新病院のリニューアルオープンをしました。ネガティブな気持ちをもって訪れる場所、それが病院のイメージだと思います。このような病院のイメージを覆すような病院にしよう、が合言葉でした。
設計の家所先生は「病院は、環境、サービス、技術のバランスが重要。それらを利用者に伝わる形で空間化しよう」と考えたそうです。この病院建築の特徴は、少なくとも三つの観点から「自然」が埋め込まれていることで、一つ目の「自然」は、自然の風景のような造形。「地層のように歴史を刻んでいってほしい」との思いも込められています。二つ目の「自然」は、自然に生まれるコミュニケーション。従来の談話室の概念を外して、法的に必要な廊下の幅を更に拡張し、イスやテーブルを配して、談話室の機能を持たせました。三つ目の「自然」は、自然素材。空間の随所に、石や木材などの自然素材が使われる。屋外にいるようなリラックスした感覚を重視したためです。患者様が気持良く過ごせることはもちろん、そこで働くスタッフの方も、清々しい気持ちで働ける、いままで多くの病院を見て家所先生の感じてきた「不自然さ」への解答となっています。今までにない病院建築へのアプローチのため各所に一般の病院ではあまり見ることの無い仕上げとなり、苦労した面も多々ありましたが、仕上がりに満足していただき、やりがいのある案件となりました。

基本情報

竣工年月2022年5月
所在地千葉県木更津市
床面積3000㎡
クライアント医療法人社団明敬会重城病院様
業務内容施工
設計株式会社家所亮二建築設計事務所
公式HPhttps://jujo-mk.or.jp/

*掲載内容は施設オープン時点の情報です。最新の情報は施設ウェブサイトをご覧ください。

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