(株)秀建 編集部
店舗内装業者の種類と選び方のポイント
この記事では新規店舗の開業を検討している方に向けて、内装業者選びのポイントを解説します。
どの業種にも共通する基本的な考え方となっていますので、初めての業種での開業にぜひお役立てください。
コラムのポイント
・店舗内装業者にはいくつかの種類があり、メリット・デメリットがあります。
・内装業者選びで注目すべきポイントを解説しています。
新規店舗の成功は内装にかかっている!?
飲食・クリニック・サービスなどどの業種においても、お店のイメージを左右する内装のクオリティは集客力に大きく貢献する要素の一つです。
店舗のコンセプトにマッチする内装は、顧客の満足度を高めてリピートや紹介などのメリットを生み出し、更に素晴らしい商品やサービスを提供することで、一層の繁盛店となることでしょう。
素晴らしい空間をリーズナブル・適正な価格で実現するには、内装施工を依頼する業者選びが重要です。
今回ご紹介する業者選びのポイントに注目していただき、魅力的な店舗づくりにお役立てください。
こちらのコラムでも、店舗内装について詳しく解説しています。
一般的な店舗内装に関わる業者の種類
工務店
一般住宅のイメージが強い工務店の中には、店舗の新築や内装工事まで手掛ける会社も少なくありません。
工務店はデザイン・設計から実際の施工まで対応できるため、店舗内装を丸ごと任せることも可能です。
ただし店舗のデザイン性やクオリティについては、工務店の経験値・実績によるので会社選びが重要となります。
また得意なテイストの幅が狭い傾向もあるため、思い描く店舗内装のイメージを実現できるかどうかも要チェックポイントです。
リフォーム店
一般住宅のリフォームを専門とする業者は、店舗内装の設計・施工に対応できるケースも多いです。
リフォーム店は比較的見積もり依頼のハードルが低く、細かいオーダーへの対応力が期待できる点がメリット。
ただしあくまでメインは戸建て・マンションなどの一般住宅なので、店舗づくりに関するアドバイス力はあまり期待できないかもしれません。
店舗ならではの要注意ポイントや設備レイアウトなど、自分である程度プランを考えられる方なら相談する価値はありそうです。
設計事務所や建築家
設計事務所や個人の建築家は、基本的にデザインと設計のみ担当することが多いです。
施工とデザインを切り離すことで、オリジナリティの高い内装に仕上げやすいのが設計事務所や建築家のメリット。
一方で施工は別の会社になり、設計料が別途発生することになります。
また、複数の施工会社による見積もり比較をすることで、適正な価格が把握できます。ただし、完成までの期間も一定期間長くなります。
有名な店舗を設計した事務所や建築家にお願いするなど、こだわりを形にしたいとき施主の側に立って専門知識を発揮する心強い存在です。
店舗内装業者
店舗専門の内装業者は、デザインから施工まで一括担当できるケースと施工のみを請けるケースがあります。
前者であれば店舗レイアウトや設計に関する的確なアドバイスが期待できるため、未経験から開業する方も相談しやすいでしょう。
設計から施工まで自社で手配できる業者なら、経費と時間を効率化したコストカットも期待できます。
店舗内装に特化しているので効率良く、相談からオープンまで素早く対応してもらえるのもうれしいポイント。
また営業許可や建築の申請など、店舗内装や開業に必要な諸官庁手続きに関するノウハウも期待できます。
店舗内装業者選びのポイント
その業種の実績があるか
店舗内装業者選びではまず、相談するジャンルの実績をどのように関わっているかしっかりチェックしましょう。
一口に店舗内装といっても、飲食・クリニック・宿泊など業種によって内容は異なりますし、工事範囲が表装仕上げのみの場合や下地・造作含む意匠全般や設備工事も含むかどうかでも、その会社の技量は大きく異なります。極端な例ですが焼き肉店と歯科クリニックでは、レイアウトや設備、関係法規も全く違いますよね。
施工実績が豊富なほど品質は高くなりますし、仕入れ先の充実や施工効率の向上でコストダウンも期待できます。
様々な業種には専門性の高い技術が求められるため、その有無を判断する方法として実績を参考にしてみてください。
ワンストップで頼めるか
最初の相談から完成までトータルで指揮をとれる、ワンストップ体制の施工業者を選ぶのも大切なポイントです。
ワンストップ体制のメリットは、施工品質のムラが発生しにくいこと、完成までのスピードが速いことの二点です。
店舗オープンでは各種手続きやスタッフ教育などやるべきことは多岐にわたりますから、窓口が一つにまとまることのメリットも大きいです。
設計・施工の対応範囲は業者によって変わりますし、どこまで施工できるかも違います。
ワンストップで広範囲に対応できる業者は負担が減るだけでなく、コスト面でも有利になります。
コストのバランス
どんなに素晴らしい内装も、開業予算内で実現できなければ意味がありません。しかしコストだけを重視しすぎて、安っぽい内装になっても逆効果です。
内装施工業者選びでは、コストのバランスにも注目しましょう。
前述したような実績豊富な内装業者は、コストパフォーマンスの良い建材や工法でおしゃれな店舗をつくる技術を知っているはずです。
価格単体に注目するのではなく、仕上がりとのバランスについても考えてみてください。
確実に工程を組めるか
決められたオープン日程までに確実に工事を終わらせられる業者を選ぶことも、あたり前のようですが大事なことの一つです。
工程表を作ることは施工計画で最も重要な作業であり、必ず施工業者が作成します。
工程の作り方によって工期が変わるだけでなく、コスト・品質にも大きく影響を与えてしまうため、すべての作業に精通している人材が作成するのが望ましいです。
工程表の良し悪しチェックは難しいため、簡単なチェックポイントを3つ紹介します。
ポイント1:施工者以外の関係者スケジュールが明記されているか?
- ビル側工事
- 施主手配工事
- 設計検査
- 定例日
- クライアント作業(片づけ、備品、陳列、開店準備、トレーニング等)
- 諸官庁検査
- など
スムーズに工事を進めるためには、上記のような関係者のスケジュールも分かりやすく明記されていることが大切です。
ポイント2:予備日をどこで設けているか?
何らかの理由で工事の進行が遅れた場合も対応できるよう、無理のない計画になっているか尋ねましょう。
ポイント3:工事に多大な影響を及ぼす必要工事はどこか?
工事の進行や仕上がりに大きな影響を及ぼすポイントはどこか?しっかり協議したうえで対策をとっているかを聞いてみましょう。
要は、これらを明確に即答してくれる業者であることが大切だと思います。
品質管理体制がしっかりしているか
実際の仕上がりを左右する品質管理体制も、内装業者選びの重要チェックポイントです。
施工監理ではただ予定通り進んでいるかの確認だけでなく、お客様目線での厳しいチェックが必要となります。
品質管理体制がしっかりしていないと手抜きや施工ミスのリスクが高まり、イメージ通りの仕上がりを得られない可能性もあります。
価格・デザインに加えて、どのような施工監理体制を敷いている施工業者なのかをチェックするために、監理技術者や施工管理技士などの有資格者が何名所属しているのかも判断の目安となるでしょう。
店舗内装のDIYはあり?
飲食や雑貨などの業種では、古民家や賃貸をDIYして内装づくりにチャレンジする方も少なくありません。
結論としては、店舗内装のDIYはある程度の技術があり作業自体を楽しめる方なら検討する余地があります。
DIYは作業費が浮くためおトクなイメージがあるかもしれませんが、オーナー様の実働時間を考えるとそれほど安くはなりません。プロと比べると完成までの期間も長くなるため、早く仕上げてオープンしたほうが経済効果も高いです。また材料は安く購入できても、専用工具が高いケースも少なくありません。
万が一失敗すると思うような仕上がりが得られないだけでなく、お客様にケガをさせてしまうリスクもあります。フロアの凹凸による転倒事故、内装材の落下による怪我など、重大なトラブルに発展する可能性もあります。
もともと大工作業が好きで道具も持っており、安全・確実な作業ができる方ならDIYに挑戦する価値はあります。
コストカットだけが目的だとあまりメリットは無いので、プロに依頼するのがおすすめです。
まとめ
おしゃれな店舗内装を適正価格で仕上げるには、最初の業者選びが重要になります。
価格・品質のバランスに注目しながら、その業種を得意とし信頼できる内装業者に相談しましょう。
店舗施工のことなら、私たち秀建にぜひご相談下さい。
内装工事はもちろん、電気・空調・給排水・温浴など、店舗開業に関することを幅広くサポートいたします。
業種についても飲食・宿泊・温浴・クリニック・エステなど、幅広い実績がございます。過去の施工事例もぜひご覧ください。