内装工事を業者に依頼するとき注意すべきポイント|見積もり・打ち合わせ・契約など

全般

内装工事を業者に依頼するとき注意すべきポイント|見積もり・打ち合わせ・契約など

店舗内装工事の最初の工程となる業者選びは、スムーズな開業や集客力に大きく影響する重要なポイント。

内装工事業者の提案力やサポート力によって、見積もり金額や仕上がりのクオリティ、打ち合わせや工事のスムーズさは変わります。

信頼できる内装工事業者を見極め、見積もり・打ち合わせ・契約などのポイントを押さえて取り組むことが、スムーズな店舗づくりにつながります。

今回は、内装工事を業者に依頼するときに注意すべきポイントを、工程ごとに1つずつ解説しますので、ぜひ参考にしてください。


コラムのポイント

  • ・内装工事業者探しでは、開業する業種の施工実績の豊富さをチェックしましょう。
  • ・打ち合わせや見積もりの段階では、分からない部分を質問して解消し、工事内容を確定させることが大切です。
  • ・設計契約や工事請負契約を結ぶ際は、あいまいな部分を無くして、トラブルを防ぎましょう。

 

店舗内装工事の成功は業者選びにかかっている

内装工事業者との打ち合わせ

店舗づくりでは魅力的なコンセプトや綿密な経営計画が重要ですが、内装工事を依頼する業者選びも大切です。内装工事業者の実績や提案力によって、打ち合わせや工事がスムーズに進むか、コンセプト通りの店舗をつくれるかが変わってきます。

見積もり金額だけでなく、提案力や技術力、信頼性などもチェックして内装施工業者を選ぶことが大切です。

この記事では、業者探しから打ち合わせや見積もり、契約書を交わす際など、内装工事の依頼から完成までの工程ごとに、注意すべきポイントを1つずつ網羅します。

内装工事業者探しのチェックポイント

内装工事業者の施工現場

最初のステップとなる内装工事業者探しでは、まず依頼する業種の実績をチェックしましょう。飲食・クリニック・物販・温浴など、業種によって内装工事に必要な技術やノウハウは異なります。つくりたい店舗の実績が豊富な内装工事業者に相談することで、適切なアドバイスやサポートが期待できます。

まずはホームページで施工実績をチェックして、つくりたい業種・規模・コンセプトに合った実例があるかチェックしましょう。イメージに近い施工実例があれば、打ち合わせや見積もりがスムーズに進み、クオリティの高い内装工事ができる可能性も高くなります。

私たち秀建も多くの施工実績を公開していますので、ぜひ参考にしてみてください。

▼秀建の施工実績一覧を見る

 

内装工事業者との打ち合わせ/見積もりのポイント

内装施工業者との打ち合わせ風景

内装工事業者を絞り込んだら、つくりたい店舗のコンセプトや要望を伝えて、見積もりを取りましょう。打ち合わせや見積もりの際に注意すべきポイントをご紹介します。

 

正確な見積もりを作成する

打ち合わせの進め方や見積もりのつくり方は業者によってさまざまですが、工事内容についてあいまいな部分を無くし、正確な金額を出すことが大前提です。

ただし、正確な見積もりを出すためには、詳細な図面作成や仕様決めなどの打ち合わせが必要です。オープンを急ぐからとあいまいな見積もり内容で契約すると、仕様変更で内容や金額が大きく変わり、予算オーバーしてしまう可能性があります。

打ち合わせを重ねて内装工事計画の精度を高め、内容が確定してから契約を結ぶことで、行き違いによるトラブルや予算オーバーを防ぎ、結果的に時間短縮につながります。

 

分からない部分は質問して解消する

打ち合わせで分からない部分はそのままにせず、必ずその場で解消するようにしましょう。分からない部分を質問することで、会社の姿勢や担当者の力量も分かり、信頼できる内装施工業者を見極めるのにも役立ちます。

質問に対して誠実に、素早く回答してくれる担当者なら、内装工事をしっかりサポートしてくれる可能性が高いです。

 

打ち合わせ内容を文面に残す

打ち合わせで決めたことを文面に残し、メールなどでお互いに保管することも大切です。

書面に残すことで、確認漏れなどのトラブルを防ぎ、次回の打ち合わせをスムーズに進めることにもつながります。

打ち合わせで決まった仕様、次回までに確認しておくことなど、ささいなことも忘れず文面に残しておきましょう。

 

相見積もりの必要性を考える

内装工事では複数の業者から相見積もりを取り、施工金額が妥当か判断するのが一般的です。

ただし、相見積もりを取りすぎると余計な時間がかかり、情報を整理して正確な判断をするのが難しくなるケースも。前述したように、依頼する業種に詳しく、信頼できる内装工事業者を絞り込んでから、見積もりを依頼しましょう。

また、状況によっては、最初から1社に絞って特命発注したほうが良いケースもあります。詳しくはこちらのコラムもご覧ください。

〈関連コラム〉

特命と入札、どちらが得?民間工事の場合のメリット・デメリットを比較

 

内装工事業者との契約時のポイント

内装工事業者との契約

内装工事の契約を結ぶ際も、注意すべきポイントがあります。行き違いによるトラブルを防いで工事をスムーズに進めるために、次のポイントをしっかり押さえましょう。

 

工事請負契約を結ぶ際のポイント

内装工事の見積もり内容と金額が確定したら、必ず工事請負契約を交わします。

 

(建設工事の請負契約の内容)

第十九条 建設工事の請負契約の当事者は、前条の趣旨に従つて、契約の締結に際して次に掲げる事項を書面に記載し、署名又は記名押印をして相互に交付しなければならない。

引用:e-gov法令検索 建設業法

 

建設業法第19条では、上記のように契約書の作成義務を規定しているため、どのような内装工事でも契約書は必須です。契約書には、請負金額・工事の範囲や内容、工期など、内装工事にまつわるさまざまな情報の記載が義務付けられています。

例えば、工期について契約書に記載しておかないと、予定通りに工事が進まず、店舗のオープンが伸びて空家賃の発生や機会損失につながるリスクも考えられます。漏れが無いように内容を確認し、内装工事が確定するように契約書を結びましょう。

以前は書面で工事請負契約書を交わすのが一般的でしたが、最近は電子契約の普及も進んでいます。電子契約なら書類の破損や紛失リスクがないため、打ち合わせの際に対応できるか確認しておくのもおすすめです。

 

設計契約を結ぶこともある

設計事務所に設計を分離発注する場合や、1社に設計施工を一括発注する場合は、見積もりの前に設計契約を結ぶのが一般的です。

設計契約では、設計料の計算方法や金額にくわえて、計画のやり直しや中止になった場合の清算方法なども記載することが多いです。仮に設計契約を結ばずに内装工事計画を進めてしまうと、万が一何らかの理由で出店できなくなった場合、設計料の清算についてトラブルになる恐れがあります。

設計料の金額や清算方法についても、見積もり作成の前に明確にし、きちんと契約を結んでトラブルを防止しましょう。

こちらのコラムで、設計業務の内容や契約について詳しく解説していますので、参考にしてみてください。

〈関連コラム〉

基本計画・基本設計と実施設計の違いと流れ|費用や注意点も解説

 

まとめ

店舗の内装工事計画では、業者選びや打ち合わせ、契約など、さまざまな注意すべきポイントがあります。工程ごとに注意すべきポイントをしっかり押さえ、正確な見積もりやスムーズな開業を目指しましょう。

 

秀建のオフィス外観

私たち秀建は、店舗・商業施設づくりのプロフェッショナルとして、幅広い業種の内装工事をサポートしてきました。

店舗の規模に合わせた物件探し、コンセプトに合わせた内装工事計画など、どのようなこともしっかりサポートいたします。店舗づくりに関することなら、どのようなこともお気軽にご相談ください。

実績はこちら↑

監修者情報

(株)秀建 編集部

(株)秀建 編集部

店舗やオフィスの設計・内装・施工、公共工事のプロフェッショナル(株)秀建が発信するオウンドメディア。
設計・内装・施工に関する豊富な知識と経験をもとに、役立つ情報や最新のトレンドを皆様にお届けしています。