(株)秀建 編集部
人気サウナ事例でトレンドをチェック|集客力の高いサウナづくり
ブームが続くサウナ業界ですが、これまで中高年中心だったユーザー層が若者にも広がったことで、トレンドも大きく変化しつつあります。
今回は人気を集めているサウナ施設の事例を元に、トレンドをチェックしてみましょう。
ロウリュできるフィンランド式サウナ・ミュージックサウナ・薬草サウナなど、さまざまな事例をご紹介します。
コラムのポイント
- サウナを含む公衆浴場の数は減少しており、トレンドを採り入れた施設づくりが求められます。
- 集客力の高い人気サウナ施設をつくるための考え方、見積もり・施工の依頼先も解説します。
サウナトレンドは常に変化している
2023年もブームが続くサウナ業界ですが、ユーザーニーズやトレンドは変化を続けており、ただ開業しただけで成功するわけではありません。繁盛しているのはトレンドに沿った新規開業やリニューアルでユーザーを上手くつかんだ施設で、逆に設備やコンセプトが古いサウナは閉業に追い込まれるケースも増えています。
| 一般公衆浴場 | その他公衆浴場 |
2017年 | 3,729 | 21,392 |
2018年 | 3,535 | 21,250 |
2019年 | 3,398 | 21,133 |
2020年 | 3,231 | 20,723 |
2021年 | 3,120 | 20,660 |
厚生労働省の集計によると、サウナ・スーパー銭湯などを含むその他公衆浴場の数は年々減少傾向にあります。ブームによって新しいサウナ施設が次々開業する一方、業界全体としては数が減っているのです。施設の老朽化・燃料費の高騰・後継者不足など様々な理由はあるものの、うまく集客できず閉業せざるを得ない施設も少なくありません。
これからサウナ施設を開業・リニューアルする際は、ユーザーが何を求めているのか理解し、トレンドを上手く盛り込む必要があります。サウナ施設づくりには数千万円~1億円単位の費用がかかり転用も難しいため、万が一にも失敗はできません。最新情報をチェックして、確実に集客できるサウナ施設をつくりましょう。
〈関連コラム〉
どんなサウナが人気?トレンドをチェック
続いて、実際のサウナ開業事例を基に、トレンドをチェックしていきましょう。
息苦しくないフィンランド式サウナ
最近は、サウナストーンに水をかけて水蒸気を発生させる「ロウリュ」ができるフィンランド式サウナがトレンドです。
日本のドライサウナは高温低湿でガンガン汗をかくタイプが多いですが、フィンランド式は比較的低温で湿度高めのサウナが主流。ロウリュの水蒸気で湿度と温度を同時に上昇させ、ここに換気設備をしっかりと施すことで呼吸しやすいリラックスできるサウナがつくれるのです。
フィンランド式はサウナ初心者の方でも入りやすく、本格的なサウナを求めるヘビーユーザーにも人気です。
参照元:中日新聞 フィンランド式 整いました 白山・河内でサウナきょう開業
音と光も同時に楽しむミュージックサウナ
サウナ室内を音楽や光で演出するミュージックサウナは、新しいトレンドとして注目されているジャンルの1つ。
ロウリュによる蒸気と室内に響く重低音の組み合わせに、今までのサウナとは違う気持ち良さを覚えるユーザーが続出しているようです。
音楽と光で気分が高まることで熱さや息苦しさを感じにくく、時間が早く経つという意見も。
参照元:信州毎日新聞 音楽と光も楽しめる「ロウリュ」施設がオープンへ 長野市
アウトドア×サウナ
コロナ過を機に高まっているアウトドア業界では、キャンプやグランピングなどにサウナを取り入れるケースも増えています。
そもそもサウナ発祥のフィンランドではサウナ小屋と湖の冷水浴が元祖なので、アウトドアとの相性は抜群と言えるでしょう。
屋外での外気浴は開放感も高く、店舗では得られない気持ち良さを味わうこともできます。
テント式・小屋サウナなど設置ハードルが低く、水風呂の替わりに湖や川を活用できれば開業費用を抑えられるのも大きなメリット。
参照元:YAHOO!ニュース グランピング施設が山梨県西湖に開業 総敷地面積1500平米に1日2組限定
床面積の大きい大規模サウナ
利便性の高い駅前や大都市エリアに、床面積と収容人数が大きい大規模なサウナ施設をつくるケースも増えています。
数十人~百人単位で収容できる大きなサウナ、ロウリュや低温サウナなど、一つの施設で複数の楽しみ方ができる施設が多いです。
一般的な規模のサウナ施設だとピークタイムや週末は待ち時間が発生し、「サウナ難民」となっている方も少なくありません。収容人数が多い大規模サウナは、このような課題解決にも有効となりそうです。
またひな壇式の大規模な「シアターサウナ」で、熱波師が熱風を送るアウフグースを楽しめるサービスなども人気です。
参照元:@Press 関東最大級のサウナ施設を有する「サウナ東京」が 東京都港区赤坂にて2023年4月にオープン!
参照元:YAHOO!ニュース “踊る熱波師”が新名物!?「ウェルビー栄」が大幅リニューアル!日本最大級のサウナシアターと女性専用エリアも
漢方や薬草を使う蒸しサウナ
蒸気で漢方や薬草を燻し、香りや効能を楽しむ蒸しサウナもユーザーの注目を集めています。
40~55℃前後の室温なので初心者でも入りやすく、日替わりで香りや効能が変わるなどリピーター要素も。
参照元:朝日新聞デジタル サウナの聖地「サウナしきじ」薬草サウナは“サウナ初心者”にこそおすすめしたい
集客力の高いサウナ施設づくりとは?
ここまでご紹介したように、ユーザーの注目を集め繁盛しているサウナ施設は、一つのコンセプトを強く打ち出している傾向があります。ただ新しくてキレイなサウナをつくるだけでなく、「その場所でどんな体験を提供するのか」を考える必要があるのです。
そのためにはサウナ業界の最新トレンドを把握し、開業するエリアをしっかりマーケティングすることも重要です。前述した事例などを参考に競合と差別化できるコンセプトを明確にし、施設・サービスの両輪で集客力の高いサウナをつくりましょう。
また、サウナ室・水風呂・外気浴スペースだけでなく、休憩所やレストランも含めて、一つの体験を提供することも重要です。「誰と」「いつ」「どのように」サウナを楽しむのかまで考え、一つの世界観をつくり込んでいくのです。
例えば既存サウナをリニューアルする場合、温浴部分のみを新しくつくり直すだけでは十分な集客力を発揮できません。そのような施設でも、サウナ室や水風呂のクオリティにこだわる一部のユーザーには響くかもしれません。しかし、新規ユーザーにも興味を持ってもらえる施設・サービスをつくらなければ、サウナブームを維持・拡大していくことは難しいでしょう。
事業を確実に成功させサウナ業界をさらに盛り上げていくためにも、自分の資源を見つめ直し、ユーザーにとって魅力的な施設づくりを心がけましょう。
サウナの見積もり・施工はどこに頼む?
前述したような集客力のあるサウナ施設をつくるためには、温浴・内装・建築など幅広い分野を包括して考える必要があります。そうなると、計画の立案や見積もりをどこに頼めば良いのか分からず頭を悩ませるケースが多いです。
サウナ施設の見積もり・施工に対応している会社は複数ありますが、店舗全体の建築や内装が外注になるとスピード感が欠けてしまい、柔軟な対応も難しくなります。建築・内装の専門業者がサウナ施工だけ外注するパターンでも同じことが起こります。
コンセプトに沿ったサウナアイデアを確実に形にするためには、分離発注ではなく、施設全体を一社で対応できる会社に依頼するのが望ましいです。サウナと店舗部分をシームレスに考えることでそれぞれの魅力が引き立ち、集客力の高い施設をつくることができます。
私たち秀建は、店舗・商業施設のプロフェッショナルとして、多くのサウナづくりをお手伝いしてきました。サウナ本体のクオリティはもちろん、建物から内装までのトータルサポート体制で、集客力の高い施設づくりをお手伝いいたします。
物件探し、見積もり、施工など、サウナ施設のことならなんでもお気軽にご相談ください。