(株)秀建 編集部
ミニログ・ログ小屋の魅力|キットのDIY工程や価格、法規やメンテナンスを解説
この記事では、ご自宅のお庭にミニログやログ小屋をDIYして、夢のライフスタイルを実現するための情報をまとめています。
さまざまなメーカーから販売されているミニログの価格が違う理由、確認申請やメンテナンスなど気になるポイントもわかりやすく解説。
国産材を使ったおすすめのミニログ製品のサイズや価格、DIY作業内容もご紹介しますので、予算や製品検討の参考にもどうぞ。
コラムのポイント
- ミニログやログ小屋は自分の手で組み上げることができ、家の中ではできないライフスタイルを実現できるのが魅力です。
- ログハウスの価格が違う理由は主に木の品質の違いで、クオリティや耐久性にも大きな影響を与えます。
ミニログ・ログ小屋の魅力
ミニログやログ小屋は、お庭スペースに余裕さえあれば、室内と切り離した完全プライベートスペースを実現できるのが大きな魅力です。
増築でもプライベートスペースをつくることは可能ですが、高い技術が必要になりプロに依頼する必要があるため多額の費用がかかります。
一方サイズが小さいログハウスは、特別な技術が無くてもDIYで組み立てることが可能です。費用を節約できるのもうれしいですが、ご自身の手でつくりあげることで、より愛着のあるスペースになるのも小さなログハウスの魅力と言えるでしょう。
※ミニログの利用例
- 在宅ワークや読書
- 趣味の工作や手芸
- アウトドア・スポーツ用品のお手入れ
- 楽器演奏
- プライベートサウナ
上記のようにミニログはさまざまな用途に対応でき、ご自宅におけるライフスタイルの幅を大きく広げてくれます。このような過ごし方を自宅内で実現するためには、間取り変更や増築が必要になりかなりの費用がかかります。しかしミニログやログ小屋なら、増築やリノベーションよりリーズナブルな価格で理想のライフスタイルを実現できる可能性が高いです。
ミニログ・ログ小屋の価格が違うのはなぜ?
インターネットなどでミニログ・ログ小屋について調べてみると、同じサイズでもさまざまな価格帯の製品が販売されています。
価格差の理由はいくつか考えられますが、ログハウスのほとんどを構成する木材の品質が一番の要因です。ログハウスに使われるログ材は輸入材から国産材まで幅広く、価格帯も品質もさまざま。
格安ログハウスには、リーズナブルな輸入材が使われているケースが多いです。しかし海外製の安価な木材は日本の高温多湿な気候に合わないケースもあり、耐久性が低く雨風や紫外線で劣化が進むと腐食してしまう可能性も。価格の安い木製フェンスやウッドデッキが、屋外で腐食したりシロアリに食べられたりしているケースは多いですよね。
日本の風土に合う国産木材を使うと、ログハウスの価格は輸入材のものより高くなります。しかし長く使うことを考えるなら、耐久性の高い日本製のミニログ・ログ小屋を選ぶのが良いでしょう。
DIYにおすすめのミニログサイズと価格を紹介
秀建グループがデザイン性・耐久性にこだわり自社開発した、DIYにおすすめのミニログをご紹介します。
自分で手軽に組み立てることができるDIYミニログ「LOG SAUNA(ログサウナ)」です。プライベートサウナにぴったりなサイズのミニログですが、多彩なオプションでライフスタイルに合わせてカスタマイズが可能となっています。
ログ材には杉の優良産地として知られる石川県南加賀地域の「かが杉」を使用し、日本の風土に適した高い耐久性を持たせました。天然木ならではのぬくもりや香りも、ログハウスで過ごす時間の魅力の一つとなっています。
お好みに合わせて選べるよう、標準仕様でログ材は2種類ご用意。丸ログはログハウスならではのデザインをつくることができ、ナチュラルな雰囲気を求める方におすすめです。
角ログはすっきりした印象で、幅広い家具やインテリアにマッチさせやすいのが特徴。凹凸が少ないためほこりがたまりにくいのもメリットです。
室内サイズは1800mm×2000mmでサウナなら4人用、書斎や趣味など隠れ家スペースにもピッタリな広さ。サイズ変更も可能ですので、バイクガレージなどもう少し広いミニログが欲しい方もご相談ください。
お好みのストーブと組み合わせるだけで、極上のととのい体験ができるプライベートサウナとしてもご活用いただけます。家庭用サウナの設置が難しい方、本場フィンランドのような本格的なサウナが欲しい方にもおすすめです。
ログ材と屋根下地、木製ドア・窓・フラットベンチなどが付属して、本体価格は1,980,000円(税抜1,800,000円)となっています。使い方に合わせたオプションをご用意していますので、こちらのページで価格シミュレーションをご確認ください。
▼LOG SAUNA(ログサウナ)の詳細と価格シミュレーションを見る
ログハウスキットのDIY工程を写真付きで解説
先ほどご紹介したLOG SAUNAのDIY工程を写真でご紹介します。
実際の組み立て工程はログハウスキットによって異なりますが、大まかな流れをつかむのにお役立てください。また、最後にDIY工程の全体を動画で紹介しますので、より詳しい作業内容を知りたい方はそちらもどうぞ。
尚、ログハウスの土台を乗せるための基礎の施工方法は複数あり、地盤の状態や建物の大きさに合わせる必要があるため、今回は土台設置以降の工程を紹介します。
ログハウスキットのDIYに必要な道具
- 金属ハンマー
- ウレタンハンマー
- インパクトドライバー
- レンチ
- 脚立
ログハウスDIYに必要な基本的な道具は上記の通りです。インパクトドライバーは少し価格が高めですが、最近はホームセンターで貸し出しサービスをしていることも多いです。普段あまりDIYをしない方は、レンタルで済ませるのも1つの手です。
ログ材を積み上げていくと作業位置が高くなりますので、十分な高さがあり、しっかりしている脚立を用意しましょう。
①土台ベースと最初のログ材をビスで固定する
まずは、土台に最初のログ材をビスで固定していきます。
インパクトドライバーを使うのが初めての方は、ビスが斜めに入ったり頭が舐めたりしないよう、不要な木材で練習しておくのがおすすめです。ビスを打ったら、しっかり固定できているか確認しましょう。
②ログ材を交互に積み上げていく
2本目以降のログ材は、順番通り交互に積み上げていきます。
ログ材を重ねたら、ウレタンハンマーで軽く叩いてすき間を無くしてから次のログ材を積み上げていきます。金属ハンマーを使うとログ材にキズが付いてしまうため、必ずウレタンハンマーを使い、優しく複数の方向から叩きましょう。
③全ねじボルトをログ材の穴に通して締め上げる
ログ材をすべて積み上げたら、全ネジボルトを上から下まで貫通させて、ワッシャー・ボルトで締めあげます。
ボルト一か所を全力で締め付けると歪みやすき間が発生しやすいため、ログ材の両端や対角線上で少しずつ締めるのがポイントです。バランス良くボルトを締めながら、すき間が無いか適宜チェックしましょう。
また、締め忘れが無いように、次の工程に進む前にすべてのボルトを再チェックしましょう。
④屋根の垂木を固定する
ログ材を固定したら、屋根の垂木を一本ずつ固定します。高所ですから、ヘルメットをかぶって慌てず確実に作業しましょう。
垂木を固定したら野地板と呼ばれる下地と防水シートを張り、アスファルトルーフィングやスレートなどの屋根材を固定します。屋根の施工精度が低いと雨漏りや台風で飛ばされるなどトラブルの原因になるため、自信がない方はプロに依頼するのがおすすめです。
⑤床板をビスで固定する
最初に固定した土台と根太と呼ばれる下地材に、床板をビスで固定します。ビスの頭が飛び出さず、かつ床板を貫通しないように打ち込むのがポイントです。初めての方は不要な端材などで練習して感覚をつかみましょう。
⑥窓とドアの枠をビスで固定する
あらかじめ加工済みの窓とドアの枠をビスで取り付けます。内側・外側の向きを間違えないように注意しましょう。一度仮当てをして、向きを確認してからビスで固定するのが確実です。
⑦ドアと窓を固定する
固定した枠にドアと窓を取り付けます。うまく入らない場合は枠が歪んでいる可能性があるため、一度外して付け直す必要があります。
⑧完成
以上の工程でログハウスのDIYは完了です。材料の加工や難しい工程はないため、DIYの経験がある方にとってはそれほど難しくないでしょう。
まるで大きなプラモデルのような感覚でDIY自体も楽しめますし、自分で組み立てたログハウスは愛着も湧きます。気になる方は、ぜひ挑戦してみてください。
今回ご紹介したログハウスDIYの工程は、こちらのYouTube動画で詳しく解説しています。
ミニログ・ログ小屋の購入前に知っておきたいポイント
実際にミニログやログ小屋を購入する前に、必ず確認すべき基礎知識を押さえておきましょう。
確認申請は必要?
ログハウスの確認申請は状況によって不要な場合、必要な場合に分かれるため、購入前にお住まいの自治体に確認を取るのがおすすめです。
DIYで床面積10平方メートル以下の小さなログハウスを建てる場合、確認申請が不要なケースもあります。ただし防火地域・準防火地域内など特殊な条件だと、ミニログでも確認申請が必要になったり、そもそも建てられなかったりする可能性も。
もし確認申請が不要でも、関連法規を無視して良いわけではありません。例えば土地の建ぺい率ギリギリで母屋が建っている場合、ミニログ追加すると建ぺい率オーバーになってしまいます。
購入してからだとどうにもならないケースもあるため、必ず事前確認を取るようにしてください。
電気・水道・ガスを使う場合どうする?
ミニログ自体のDIYは比較的難易度が低めですが、室内に電気・水道・ガスを引き込んで使いたい場合はどうなるのでしょうか。結論からお伝えすると、これらのライフラインは有資格者しか工事できないため、DIYはできません。
- 電気工事⇒電気工事士
- 給排水管工事⇒指定給水装置工事事業者
- ガス工事⇒ガス消費機器設置工事監督者など
それぞれの工事には上記のような資格が必要となり、無資格の方がDIY作業を行うと罰則を受ける可能性があります。また漏電やガス漏れによる火災・爆発、漏水による木部の腐食など、重大なトラブルに発展する恐れも。ライフラインの引き込みや設置をする場合は、必ず専門家に依頼しましょう。
どんなメンテナンスが必要?
無垢材を使用するミニログ・ログ小屋は、主に次の2種類のメンテナンスが必要になります。
- 屋根・外壁の塗装
- セトリング発生時のボルト締めなおし・開口部調整
屋根・外壁の塗装はログハウスの基本メンテナンスで、立地や使用する塗料によって異なりますが、3~8年ごとに実施します。二階部分がなく外壁面積も小さいミニログは、脚立などがあれば塗装もご自身で挑戦しやすくそれほど大きな負担にはならないでしょう。
セトリングとはログハウス特有の現象で、木の収縮による壁の沈み込みのことです。ミニログが完成してから2~3年ごろを目安に、ボルトを締めなおすメンテナンスが必要になります。また窓や室内ドアなどの開口部のサイズも変わるため、調整が必要になることもあります。
まとめ
ミニログやログ小屋は、DIYで手軽に夢のライフスタイルを実現できるのが魅力。サウナ・工作・楽器演奏など、素敵なライフスタイルを叶えたい方は、コンパクトなログハウスのDIYを検討してみてください。
私たち秀建は、DIY可能なミニログから、店舗・ご自宅用のログハウスづくりもお手伝いしています。ログハウスに関することならなんでもお気軽にご相談ください。