この記事では、天然木でつくるログハウス内装の魅力、加工による種類の違いなどを詳しく解説します。

吹抜けや暖炉など、薪ストーブと相性が良く、お互いの魅力を引き立てる間取りアイデアも紹介します。

ログハウス内装は住宅・店舗どのような目的にもマッチしますので、ぜひ選択肢の一つとして検討してみてください。

コラムのポイント

・ログハウス内装は一般建築にはないさまざまな魅力・メリットを持っています。

・本物のログハウス建築が難しい場合は、「ログハウス風内装」を検討するのも一つの手です。

ログハウスとは？

ログハウスは丸太を組み合わせてつくる建物のことで、丸太組工法とも呼ばれます。

現在日本の木造建築は軸組工法・ツーバイフォー工法が主流ですが、ログハウスは北欧・北米由来の建築様式です。

日本でもログハウスは根強い人気があり、一般住宅はもちろん、店舗や商業施設として活用されています。最近はアウトドアやサウナブームの高まりを受け、宿泊施設・サウナ小屋などにログハウスが採用されることも増えています。

ログハウス内装の魅力

本物の天然木でつくるログハウス内装は、一般建築にはないさまざまな魅力・メリットを持っています。

自然素材の質感と香り

ログハウス内装は自然素材である無垢材で構成されるため、木の質感や香りを楽しめるのが大きな魅力です。

天然木に含まれるフィトンチッドという成分には消臭・リラックス作用があり、伐採してからも効果が持続すると言われています。木材をたっぷり使ったログハウスの内装は、森林浴と同じような気持ち良さを味わうことができます。

また一つとして同じ模様が無い木目からも、高級感やハンドメイドの温かみを感じる方が多いです。

ログハウスを店舗にする場合、このような内装の魅力は競合との分かりやすい差別化になるでしょう。

耐久性が高い

厚みのあるログ材で構成するログハウスの内装は耐久性が高く、長い目で見るとメンテナンス費用が安いのも大きなメリットです。

一般建築のクロス仕上げは、10年前後の貼り替えを前提に設計されています。ログハウス内装は全面無垢材なので、基本的にメンテナンスは必要ありません。外壁塗装や「セトリング」と呼ばれる構造のメンテナンス費用は掛かりますが、内装だけ見ればコストパフォーマンスに優れています。

張り替えや塗装など大規模な内装リフォームが必要ないため、店舗の場合休業による機会損失を防げるのも大きなメリットです。

使い込むほど魅力が増す

ログハウス内装は耐久性が高いだけでなく、年数が経ち使い込むほど魅力が増していくのも特徴です。

ビニールクロスやパネルといった工業製品は、年数が経つほどキズ・汚れや劣化が目立っていきます。しかし無垢のログ材は時間が経つにつれて色合いが深くなり、小さな傷なども味わいとなるのです。長い年月を経た古民家やヴィンテージ家具のように、内装の魅力が育っていくのは大きなメリットと言えるでしょう。

カスタマイズ性が高い

意外なメリット・魅力として、ログハウス内装はカスタマイズ性が高いことも挙げられます。

ログ材は厚みのある木材でどこでもビスや釘が効くため、オーナー自身がDIYで簡単に棚などを造作することができます。

顧客ニーズの変化に合わせて売り場・客室を最適化するなど、経営面のメリットも大きいです。

ログハウス内装の種類

ログハウスの建築方法は大きく分けて2種類あり、内装の仕上がりも異なります。

ハンドカットログハウス

切り出した丸太（丸ログ）をそのまま積み上げる建築方法を、ハンドカットログハウスと呼びます。ハンドカットログハウスは、外壁・内装も丸太そのままの凹凸のある仕上げになります。

ログハウスと言えばハンドカットのデザインをイメージする方が多く、皮をむいただけの丸太による豪快でインパクトのある内装になるのが特徴です。一本ごとに異なる丸太の節目や曲がり具合も、内装の味わいになります。

ただし壁面に凹凸があるためホコリが溜まりやすく、家具の配置が難しい点は把握しておくべきデメリットです。また加工に手間がかかり、建築費用が高くなるケースも多いようです。

マシンカットログハウス

コンピューターに図面を読み込ませて加工したログ材を積み上げる方法を、マシンカットログハウスと呼びます。マシンカットログハウスは機械加工なのでバリエーションが豊富で、上の写真のような丸太、下の写真のようなフラットなどの内装仕上げを選べます。

フラットなログハウス内装は、ナチュラル・モダン的な特徴を兼ね備えたバランスの良い雰囲気をつくりやすいです。前述した丸ログ内装のデメリットにも対応できます。

マシンカットログハウスは工場で効率よく加工できるため、建築コスト削減につながるのも大きなメリットです。

ログハウス内装と相性の良い間取りアイデア

吹抜け/勾配天井

ログハウスは二階建てにも対応できますが、平屋にして高い吹抜けや勾配天井と組み合わせるケースが多いです。

高い天井はログ材のナチュラルな雰囲気と相性が良く、内装の魅力や居心地をさらにアップしてくれます。

断熱性の高いログハウスは、大空間をつくっても冷暖房効率が低下しにくいのも相性が良いポイントです。

暖炉/薪ストーブ

映画に出てくるような、暖炉・薪ストーブとログハウスもおすすめの組み合わせです。

前述したようにログハウスは断熱性が高いため、暖炉の輻射熱を逃がさず心地よい暖かさをつくってくれます。暖炉のレンガ、薪ストーブの鋳鉄は天然木との相性も良く、ログハウス内装の魅力も引き立ててくれるでしょう。宿泊施設・レストランなどの店舗ログハウスでも、暖炉や薪ストーブは分かりやすいシンボルになり差別化につながります。

ミニログ

小さなミニログを建てて、離れの書斎やサウナ小屋として活用するのも一つの間取りアイデアです。ミニログならキットを購入してDIY施工することもでき、ローコストに抑えられるのもメリット。

断熱性が高いログハウスはサウナにピッタリですし、快適なプライベートスペースにもなります。

照明で明暗を付ける

住宅・店舗どちらの用途でも、小さな照明で空間に明暗を付けると、ログハウス内装の魅力がグッと引き立ちます。

最近の照明はLEDで長寿命化しているため、電球交換の手間が大きな問題になることもないでしょう。お部屋の用途によって明るさも確保したい場合は、メイン・サブ照明を切り替えられるようにしておくと便利です。

ログハウスと「ログハウス風内装」の違いは？

無垢の木を使ったログハウスのように見える建物でも、実は「ログハウス風」の内装仕上げをしているケースも少なくありません。

一般的な木造軸組み工法や鉄骨造でも、壁や天井を無垢材の板で仕上げればログハウス風内装にすることは可能です。

ログハウス風内装は、本物のログハウスを建てるのが難しい防火地域でもつくれるのが大きなメリット。また建築費用やメンテナンス手間は一般建築と変わらず、建てられるビルダーの選択肢が多いのも利点と言えるでしょう。

ただし、前述したような香り・質感・耐久性といったメリットは、当然本物のログハウスよりは劣ります。また内装全面をログハウス風に仕上げるのは手間とコストが掛かるため、必ず本物より安くつくれるわけではありません。

このようなメリット・デメリットを比較検討し、「ログハウス風」「本物のログハウス」どちらを建てるべきか考えてみてください。

〈関連コラム〉

ログハウス開業のメリット・デメリット｜価格目安やメンテナンスを解説

まとめ

ログハウス内装は、天然木の香りや質感、長寿命など、一般建築にはないたくさんの魅力を持っています。

一般住宅はもちろん、店舗や宿泊施設との相性も良いため、開業・リニューアルの選択肢としてぜひ検討してみてください。

私たち秀建は店舗・商業施設施工のプロフェッショナルとして、ログハウス建築にも対応しています。

どのような規模・業態にも対応できますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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