(株)秀建 編集部
ホテル改装に使える補助金とリニューアルアイデア|業者選びのポイントも
多くの業界がコロナ過によって影響を受けましたが、ホテル・旅館など宿泊業界も例外ではありません。
多くの宿泊業者の売り上げが減少したことを受け、国や自治体では施設の魅力を高める改装・リニューアルの補助金制度を用意しています。
今回はホテル改装に使える代表的な補助金制度、具体的なリニューアルのアイデアをご紹介します。
改装工事を依頼する業者選びのポイントも解説しますので、ぜひ参考にしてください。
ホテル改装・リニューアルに使える補助金
2022年3月時点でホテルの改装に使える、代表的な補助金制度をピックアップしてご紹介します。
事業再構築補助金
引用元:中小企業庁(https://jigyou-saikouchiku.go.jp/)
コロナ過の影響で売り上げ減少した企業を支援する事業再構築補助金は、ホテルの魅力を高めるリニューアルに活用できる制度です。経済産業省が主体となっており、補助率が大きく返済も不要なため注目度は高いです。
事業再構築補助金の要件には指針で示されている「事業再構築」を行うことが定められています。
ホテルの場合、敷地内に新しくサウナやコワーキングスペースを設ける「新分野展開」が対象となります。
補助率は経費の2/3、補助額の上限は8,000万円と大きく、コストを抑えて魅力的なホテルへ生まれ変わる大きなチャンスです。
後述するホテルのリニューアルアイデアと非常に相性が良いため、積極的に活用したい補助金の一つですね。
バリアフリー化補助金
県や市町村が運用する宿泊施設向けのバリアフリー化補助金制度も、積極的に活用したい選択肢です。
例えば東京都の場合、施設全体・客室のバリアフリー整備のほか、実施設計やコンサルティング費用も補助対象となります。
施設整備が最大3,000万円、客室整備が最大4,200万円と補助金額もかなり大きいです。(2022年度の場合)
※参照:東京観光財団(https://www.tcvb.or.jp/jp/project/infra/yado-barrier-free/)
ホテルの管轄である県・市町村によって要件や補助金額は変わりますが、これからバリアフリー化を進めるなら必ず活用すべき制度ですね。
地域一体となった観光地の再生・観光サービスの高付加価値化事業
引用元:観光庁(https://kankosaisei.net/)
観光庁が公募している補助金事業で、宿泊施設単体ではなく地域全体での活性化をするのが特徴の制度です。
公募要件は観光地を管轄する自治体や全体のマネージメントを行う法人、対象地域の宿泊業者5社以上です。ホテル単体での活用はできませんが、自治体を巻き込んで宿泊地全体の活性化が狙えます。
補助対象となるのはホテルの「高付加価値化改修」で、補助率は1/2、上限額は1億円とかなり大きな制度です。
高付加価値改修はホテルの収益力が向上する計画のことで、外観や庭なども一定の範囲で補助対象となります。
またこの補助金は観光施設の改修や廃屋の解体など、観光地全体の魅力をアップする事業が含まれているのも特徴です。
全体の客足が落ちてしまっている場合など、地域全体で活用したい制度ですね。
今回ご紹介した補助金制度はあくまで一部であり、地域や改装内容によってほかに使えるものもあります。
また今回ご紹介した補助金も公募期間がありますので、詳しくはお気軽にお問合せください。
集客力を高めるホテル リニューアルアイデア
サウナを併設
昨今のサウナブームを受け、サウナ改装・新設を含めたリニューアルを行うホテルも増えています。愛好家である「サウナー」に選ばれるようなサウナをつくれれば、サウナ目当てでの宿泊需要も期待できます。
ホテル内のサウナを魅力的に改装するのはもちろん、観光地ならではの自然を活かしたサウナアイデアも多いです。
例えば敷地内にサウナ棟を新設し、そのまま屋外の湖で冷水浴をして大自然の中でととのい体験ができるホテルも。
後述するワーケーションとの相性も良く、都市部でも魅力的なサウナ施設がホテルの目玉になる可能性もあります。
ペット同伴対応
コロナ過で癒しを求めてペットを飼う方が増え、一緒に旅行や宿泊を楽しみたいというニーズも増加しています。ペット産業はコロナ過でも堅調な業界の一つで、宿泊業界でも対応の動きが増えています。
一般客と交差しない出入り口や愛犬と一緒に入れる部屋風呂など、ペット向けのリニューアルを行うホテルも。
まだ対応施設が少ないため、ペット対応できれば新しい客層を取り込むチャンスになるかもしれません。
ワーケーション対応
コロナ過によって多くの企業がテレワークを行う中、休暇と仕事を同時に楽しむワーケーション対応するホテルも増えています。
客室にWi-Fiや電源を用意してリモートワーク対応したり、景色を楽しめるコワーキングスペースを併設したり、さまざまな取り組みが広がっています。
予約制のミーティングルームなどを設け、企業研修に対応するホテルも。
観光地だけでなく、「東京ワーケーション」など駅から近い都市部のホテルで気分を変えて仕事をする需要も増加しています。
ホテルの改装業者選びのポイント
ホテルの改装では、宿泊客に迷惑をかけずスマートな工程を組めるノウハウを持つ施工業者を選ぶことが大切です。
宿泊施設の改装では、内装・木工・設備・電気など複数の専門工種が作業を同時進行します。
同じ設計の改装でも、工程の組み方で工事期間や立ち入り禁止範囲が変わり営業に影響を及ぼします。いかに短い期間でお客様に迷惑をかけない工程を組めるか、というのが改装業者の腕の見せ所というワケです。
また対応できる施工範囲も業者選びのポイントになります。例えば客室からロビー、浴室の改装までワンストップで頼めれば、打ち合わせの手間やムダなコストを抑えられます。
将来のことまで見据え、ホテル改装のことをまとめて頼める施工業者を探すのがおすすめです。
ホテルの施工実績が多くノウハウが豊富な施工業者なら、ムダを省き品質を落とさないコストダウンも期待できます。もちろん「安かろう悪かろう」では意味がありませんので、施工費用と品質のバランスに注目してみてください。
おしゃれなホテルリニューアル事例
最後に、ホテルリニューアルの参考になるおしゃれな施工事例をご紹介します。
ホテル祇園 一琳
京都祇園という立地にふさわしい、和の素材感を活かしたエントランス・ロビーの改修工事事例です。
内装意匠から照明までリニューアルし、趣と新しい印象を兼ね備えた魅力的なホテルに生まれ変わりました。
綿密な施工図打ち合わせと現場とのリアルタイムな伝達で、素材感などディティールのこだわりまで実現しています。
多古町 大三川邸
150年以上前に建てられた古民家を、ワーケーションや観光に使える宿泊施設としてリニューアルした事例です。
古民家の造りを活かした内装意匠は、新しい建物には出せないオリジナリティあふれる雰囲気です。
露天風呂からは田園風景が一望でき、特別な宿泊体験を味わうことができます。
まとめ
コロナ過で厳しい状況が続く宿泊・観光業界ですが、リニューアルによって新しい価値を生み出すホテルも登場しています。
国や自治体の補助金制度も上手に活用できれば、費用を抑えて魅力的なホテルに生まれ変わるチャンスです。
ライフスタイルや価値観が大きく変化する時代に、宿泊施設にも+αの価値を盛り込んで対応していきましょう。
ホテル・旅館の改装工事のことなら、店舗内装のプロフェッショナル「秀建」にご相談ください。
内装から温浴設備までのワンストップ体制で、宿泊施設改装・リニューアルの幅広いニーズにお応えいたします。
自社責任体制による高品質な施工、コストダウンへの取り組みなど、ノウハウを基に協力サポート。
今回ご紹介した補助金事業の申請サポート、融資サポート可能なパートナー企業もご紹介できますので、資金計画のこともお気軽にご相談ください。