(株)秀建 編集部
飲食店の開業で失敗する人の共通点5つ|潰さないためにできること
難易度が高いといわれている飲食店の経営。開業後3年で70%、5年で80%以上が廃業する中で生き残っていくことは、容易なことではありません。費用も時間も労力もかけて開業した大切なお店を、すぐに潰してしまいたくはないですよね。
そこで今回は、飲食店開業で失敗する人の共通点とともに、失敗しないためにできることをまとめました。
コラムのポイント
・お客様のことを考えてつくられたデザインと、そのデザインを正確につくりあげる施工技術が合わさることで、お客様の満足度が高い失敗しない飲食店開業へとつなげることができます。
・開業に向けてやるべきことは山ほどありますが、最低限やるべきことがしっかりできていれば失敗を避けることができます。実例を参考にしながら、コンセプトや集客、メニュー開発など入念に準備を進め、店舗の設計や施工などにもこだわった上で理想の飲食店開業を目指しましょう。
◼ 飲食店開業で失敗する人の共通点5つ
◼ 飲食店開業を失敗しないためのチェックポイント
◼ 飲食店開業を成功させるポイントと実例
◼ 飲食店開業を失敗しないために
飲食店開業で失敗する人の共通点5つ
飲食店の開業で失敗する人には、次のような共通点があるといわれています。
共通点① コンセプトが定まっていない
飲食店開業で失敗しないためにもっとも大切なのは、『お店独自のコンセプト』です。コンセプトが定まっていなければ、事業計画策定を進めることもできません。
・なぜ飲食店を開業するのか
・いつ開業するのか
・どこのエリアにどんな飲食店を開業するのか
・どんな会社や誰がメンバーとして携わるのか
・どんなお客様をターゲットにしているのか
・どんなメニューやサービスを提供するのか
・どのような戦略で広めていくのか
といった、開業する目的や理由、動機を明確にしておくことで失敗を最大限回避することができます。
共通点② リサーチ不足
市場調査や競合調査がしっかりとできていなければ、生き残る飲食店をつくることはできません。自分たちが何をやりたいのかはもちろん大切ですが、
・どんな料理や飲み物をお客様は求めているのか
・どんな飲食店が今は求められているのか
・出店するならどこがいいのか
・出店エリアにはどんな競合店があるのか
・その中で生き残るにはどんな店を出せばいいのか
などをリサーチした上で、望まれているお店を開業することが大切です。
共通点③ 経営数値の分析と把握ができていない
コンセプトが定まらず必要なリサーチも甘ければ、シミュレーションしても経営数値の分析や把握をすることができません。経営数値の分析や把握ができていなければ、計画通りに開業を進めることができず、運よく経営を続けられたとしてもいずれ経営内容が悪化してしまいます。
開業前に、どれだけ入念な準備を進めることができるかが重要です。
共通点④ 集客ができていない
集客ができていなければ、売り上げを立てることができません。売り上げがなければ経営を続けることができず、開業のために投資した費用の回収や返済をすることもできません。
どれだけ素晴らしいお店をつくっても、足を運んでくださるお客様の存在がなければ存続させることはできません。web戦略やこだわった内装など、集客につなげるためのマーケティングをどれだけ事前に練り上げるかによって飲食店の未来は変わります。
共通点⑤ お客様が満足できる内装に仕上がっていない
飲食店に初めてやってきたお客様が再来店してくださる確率は、高くても40%といわれています。料理やサービスで『このお店にもう一度足を運びたいな』『あのお店の◯◯が食べたいから行ってみよう』と思い出し選んでもらうことももちろん大切ですが、料理やサービスの土台となる店舗内装がお客様に満足いただける仕上がりになっていることも大切です。
お客様のことを考えてつくられたデザインと、そのデザインを正確につくりあげる施工技術が合わさることで、お客様の満足度が高い失敗しない飲食店開業へとつなげることができるのです。
▶︎おしゃれな店舗什器で差をつける!内装づくり6つのポイント
飲食店開業を失敗しないためのチェックポイント
開業に向けてやるべきことは山ほどありますが、最低限やるべきことがしっかりできていれば失敗を避けることができます。
⒈ 各種手続きや届出はできているか
営業許可はおりているか、防火管理責任者の資格は取得しているか、といった手続きや届出がぬけ漏れなくできているか確認しましょう。
⒉ オペレーションは整っているか
サービス動線やスムーズに商品を提供するためのルール、POSレジの取扱いといったオペレーション面の準備ができているか確認しましょう。
⒊ 宣伝や販促はできているか
オープニングレセプションやホームページの作成、SNSを活用した集客など、お客様に知ってもらい足を運んでいただく準備が整っているのか確認しましょう。
⒋ スタッフの教育はできているか
コンセプトの理解やオペレーション、働く上でのルールといった教育がスタッフ全員終わっているか、理想とする飲食店を開業できる状態になっているか確認しましょう。
⒌ 設備は作動するか
全ての厨房機器や冷暖房、照明、音楽といった設備が正常に作動するのか、インターネットは繋がっているのか、確認しましょう。
特に居抜き物件で給排水衛生や換気、空調、ガスといった設備を流用する場合、動作不良は意外と多いトラブルです。開業直前になって慌てないよう、準備をしておきましょう。
飲食店開業を成功させるポイントと実例
弊社がお手伝いさせていただいた、飲食店の施工事例をご紹介します。
SPEED STAR COFFEE
クライアント ZU WORLD GROUP様
所在地千葉県千葉市
業務内容デザイン・設計、施工
千葉市内に複数の歯科医院を開院されている事業主様が、新たに千葉神社の前の敷地に新築したこちらの自宅兼店舗は、ハウスメーカーとの初・コラボレーション設計です。
新築するに当たって『カフェ開業』にも挑戦することになり、弊社でサポートをさせていただきました。
ハウスメーカーさんがすでに大まかな建築準備を進めていたため、それぞれの工事区分をどうするのかを話し合い、ハウスメーカー側がA工事、弊社が店舗部分の設計施工を行うC工事と分担。弊社が工事区分表を作成し、事業主様にも共有して計画を進めていきました。
事業主様ご自身は、カフェの運営はもちろんコーヒーの淹れ方すらよく知らないところからスタート。わからないことだらけの中でも、歯科医業がお休みの日には毎週のように研修を受け、バリスタになるための鋭意努力をされていました。
店舗内のインテリアや什器はもちろんのこと、ロゴデザインにも注力し、紙カップやスタッフTシャツ、うちわといったグッズも採用いただきました。
千葉神社を眺めながら美味しいコーヒーをいただき過ごすお店は、お客様にとってまた来たいと思える唯一無二の空間に仕上がっています。
牛の達人 PRIVATE西新宿店
クライアント 株式会社牛の達人様
所在地 東京都新宿区
業務内容 設計、施工
高級感とスタイリッシュさを取り入れたこちらの西新宿にある店舗は、ビジネスシーンでの利用を顧客として取り込むため、全席個室席で計画しました。
他の飲食店との差別化のため肉に合うワインを数多く取り揃え、『ソムリエのいる焼肉店』を店舗のコンセプトに、新宿という街並みやビジネスシーンでの利用、ソムリエというキーワードから『都会にあるワイナリー』をデザインコンセプトにしています。
『廊下から個室席の皿やグラスの空き具合を確認できて、室内のお客様からは廊下にいるスタッフが見えないようにして欲しい』という難しいご依頼を実現するため、モックアップというデザインや機能の確認をするための木型をつくり試作を重ねました。スタッフの方々の協力も得ながら、事業主様が求める引き戸を実現することができました。
飲食店開業を失敗しないために…
飲食店開業を失敗しないためには、お客様の心を掴み続けることが大切です。コンセプトや集客、メニュー開発など入念な準備をすることももちろんですが、店舗の設計や施工などにもこだわった上で理想の飲食店開業を目指しましょう。
株式会社 秀建は、内装工事全般だけでなく、外構から躯体までの建築工事や電気・空調換気・給排水・温浴などの設備工事も熟練プロが対応しています。飲食店も自社で一貫した施工が可能となっているため、「建築」と「内装」などの二分された連絡・調整・依頼ロス等がありません。
施工のプロフェッショナルだからこそ、オーナー様やテナント様のニーズに合わせた工事を進めていくことができます。飲食店開業における不安や疑問などはお気軽にお問い合わせください。