(株)秀建 編集部
【クリニック開業】失敗しないための準備とポイント
クリニックを開業する以上、失敗だけは避けたいもの。そのためには綿密な事前準備が必要不可欠です。どれだけ早く準備に着手したか、開業後の経営を具体的にイメージしながら準備を進めたかによって、手に入れられる未来は大きく変わります。
今回は、クリニックを開業する上で欠かせない7つのポイントとともに、選ばれ続けるクリニックとして大切なことをまとめました。これからのクリニック開業計画に、ぜひお役立てください。
コラムのポイント
・クリニックを開業する中で、わからないことや不安に思うことはたくさんあるでしょう。しかし頼れる部分はプロに頼ることで、スムーズに開業に向けて準備を進めていくことができます。
・特に『内装』は、開業後の売り上げに大きく直結する部分です。安心して任せられる会社のサポートのもと、準備を進めていきましょう。
クリニック開業で大切な7つのポイント
クリニックを開業する上でおさえておきたいポイントを順番にみてみましょう。
ポイント① コンセプト
どんな診療をするのか、どのくらいの規模を想定しているのか、どんな方針でクリニックという事業を継続させていくのか、などのコンセプトを決めていきます。コンセプトの判断軸をあらかじめ定めておけば、開業に向けて準備を進める中での意思決定もスムーズに行うことができます。
ポイント② 開業場所
継続的に患者様に足を運んでいただくためには、どこで開業するのかが重要です。都市部に開業する場合、利便性が良いため多くの人を集めることができます。その分、テナント料や人件費が高くなり、競合が多くなるというデメリットもあります。一方で郊外に開業する場合、競合が少なく利益をあげやすいものの、通院が不便だったり人口減が課題だったりという点は気になるでしょう。
開業する場所やその土地柄によって、好まれる内装も変わってきます。開業場所に合わせたクリニックの空間をつくりあげていくことが大切です。
ポイント③ 設計内装、設備
クリニックの内装は、センスの良い空間に仕上げるのはもちろんのこと、患者様や従業員の動線なども考慮した上で決めていく必要があります。このような企画・設計を進めていくためには、医療系の内装に強い会社とともに開業準備を進めていくことが大切です。
診療科目やクリニックの規模によって、適切な空調設備や照明、使用する床材や壁紙なども違うため、予算や希望に合わせてアドバイスをしてもらえる会社を選ぶようにしましょう。
ポイント④ 資金
余裕を持ってクリニックを開業する場合は、ある程度の自己資金が必要です。しかし多くの場合、金融機関からの借入をした上で開業準備を進めていくことになります。
使用する医療機器や内装工事の見積もりがあれば、地に足のついた事業計画のもと借入を行うことができます。開業までにまだ時間の余裕がある、という場合は、あらかじめ事業計画書を作成するための相談や見積もりを取りながら、具体的に開業後を想像して資金計画を進めていくと安心です。
ポイント⑤ 申請関係
開業に向けて、行政への申請を進めていく必要があります。保健所へ診療所開設届の申請や検査、社会保険局への申請、厚生局への保険医療機関指定申請、労災指定申請など多岐にわたるため、申請漏れのないよう注意が必要です。
また、クリニックを開業する場合『防火管理責任者』という資格を院長自身が取得する必要もあります。講習会に参加してテストを受けなければならないため、余裕を持ってスケジューリングしておきましょう。
ポイント⑥ 広告
おしゃれなクリニックを開業しただけでは、患者様は足を運んでくれません。ホームページやポスティングチラシ作成など、戦略的に広告展開をしていく必要があります。情報の約87%は視覚から得られると言われているため、見栄えの良いものを作成してクリニックのコンセプトや魅力をしっかりと伝えられるようにしましょう。
▶︎ふたむら歯科クリニック 設計監理/UDA建築設計
全ての広告は内装の写真やロゴマーク、イメージカラーを元に展開していきます。どんな広告が仕上がるかについては、やはり内装が重要になってくる為、コンセプトをしっかりと形にした空間をつくりあげることが大切です。
ポイント⑦ スタッフ
開業したてのクリニックを一緒に支えてくれるスタッフは、院長にとって必要不可欠な存在です。最初に明確にしたコンセプトに合う人材を採用し、クリニック運営を進めていきましょう。どれだけ素晴らしい内装で設備が整っていても、スタッフの対応が悪い、スタッフの知識が乏しい、となると評判は落ちてしまいます。そうならないためにも、妥協のないスタッフの採用と育成が大切です。
もちろん、同じ働くならスタッフも綺麗でおしゃれな空間で働きたいもの。この場所で働きたい、と思ってもらえるよう、患者様から見える部分だけでなく、スタッフルームや受付カウンターの使い勝手なども工夫して設計しておくようにしましょう。
クリニック開業に向けたスケジュール
一般的に、クリニックの開業を決めてから実際に開業するまでは1年半〜2年かかると言われています。
しかしこれはスムーズな例で、物件選びや開業地選び、資金準備などに時間がかかればその分時間がかかります。
開業1年前… コンセプトの策定、事業計画書の作成
開業10ヶ月前… 開業地選定、テナント選定
開業8ヶ月前… 資金調達、内装の設計、施工
開業6ヶ月前… 保険契約、融資実行、医療機器の選定
開業5ヶ月前… 求人広告、採用、研修
開業3ヶ月前… 開業手続き
上記はあくまでもスケジュールの目安です。予定通りに事が進まず開業日が遅れてしまうと、資金繰りの悪化や信用喪失など様々なリスクがあるため、余裕を持って開業準備を進めるようにしましょう。
選ばれ続けるために大切なこと
クリニックは開業してからが勝負です。いつまでも患者様に選ばれ足を運び続けてもらうためには、やはり『内装』が重要です。
多くの患者様にとって、クリニックに通うことは『楽しいこと』ではありません。何か体や心に不調があるからこそ通う場所であって、極力足を運びたくない場所です。そんな場所だからこそ、快適で心地よく、リラックスして過ごせる空間をつくることが大切です。予算をかけて豪華な内装にする事だけが全てではなく、コンセプトや院長の人柄、土地柄に合わせた求められる空間を、可能な範囲で形にしていきましょう。些細なことかもしれませんが、こういった部分を多くの人は感じ取り足を運ぶかどうかを決めているのです。
▶︎クリニックの内装選びはビジネスの要|困った時のQ&A7選
クリニック開業を失敗しないために…
クリニックを開業する中で、わからないことや不安に思うことはたくさんあるでしょう。しかし頼れる部分はプロに頼ることで、スムーズに開業に向けて準備を進めていくことができます。
内装は開業後の売り上げに大きく直結する部分です。安心して任せられる会社のサポートのもと、準備を進めていきましょう。
株式会社 秀建は、内装工事全般だけでなく、外構から躯体までの建築工事や電気・空調換気・給排水・温浴などの設備工事も熟練プロが対応しています。クリニックも自社で一貫した施工が可能となっているため、「建築」と「内装」などの二分された連絡・調整・依頼ロス等がありません。
施工のプロフェッショナルだからこそ、オーナー様やテナント様のニーズに合わせた工事を進めていくことができます。クリニックの開業や建築、改修における不安や疑問などはお気軽にお問い合わせください。